UXデザインにはどんな効果があるのか

UXデザインにはどんな効果があるのか

ここ数年Webやアプリの世界でも話題になるようになったUXデザインですが、どんな効果があるのでしょうか、というお話です。

Webやアプリなどの一般的なIT開発の世界でも、そろそろ当たり前になりつつありますが、弊社もUXデザインのご依頼が増えてきています。

もともとはアプリやWebサービス企画の根拠を得るために、手前勝手に実践していたのですが、最近は調査だけでもやってほしい、というご依頼もいただくようになってきています。

UXデザインの効果とは?

わかりやすい効果は、今まで気づいていなかった視点を見つけることで、ブレイクスルーを狙える、ということです。
人の頭は誰でも思考の枠や前提となる常識(バイアス)をもっているため、その枠や常識の上で物事を認識、思考することができ、逆にその外側では認識力、思考力は非常に効率が悪い仕組みになっています。つまりどうあっても人はバイアスに囚われてしまうので、腕を組んで考えている限り、いつもの枠、いつもの常識の延長線上でしかものを考えることができません。

これに対してUXデザインという手法では、インタビューや行動観察などの定性データを基に、自分のなかの枠や常識といった恣意性を極力排除するフレームワークを使用して、「自分のいつものテリトリー」の外ににじり出ていくように思考していきます。

この思考は、通常の企業が苦手とするところです。というのも、通常の企業の手法とデザインの手法は、組織のあり方として対極にあるからです。

従来の方法との違い

事業を持っている会社では、通常システム思考という考え方で事業を進めています。システム思考を簡単に言うと、過去のデータをシステムとして理解して、問題点がないかをチェックし、改善し、効率化していく、という考え方です。仮にスタートアップであっても、効率的に利益を上げるためには、勝ちパターンをつくって展開していくことで、コストの比率を下げて、売上規模を拡大していきます。その代わり、この思考では過去のデータに根拠を求め、今までの勝ちパターンの効率化で成り立つため、この思考を中心に考えていると、強烈にバイアスがついてしまいます。

これに対して、デザイン思考という考え方では、過去のデータを文脈と捉えて、新しい文脈を生み出していく、という考え方です。新しいことに立ち向かっていくには適した考え方ですが、考慮するべき範囲が広すぎるため、視点がぼやけがちです。そのため、UXデザインを始めとする技術を駆使して、バイアスフリーな思考を行う訓練が必要です。特に適切に施行を絞るために適したデータのとり方、データとの向き合い方を習得する必要があります。

今までのWebやアプリの制作は、経験と勘に依存した、一発芸のような作り方をしていたのですが、しばらく前からWebもアプリもコモディティー化してきたので、もっと緻密な作り方をするような必要が出てきました。新しいことを始めるときは、いつもの方法を捨てて、デザインの方法で深く考えていくことが重要です。